レジストリとレジストラ
ドメインを取得しようというとき、必ず耳にするのが「レジストリ」と「レジストラ」です。一見、どちらも同じことを指しているように思えますが、意味は異なります。ただし両者は密接に関係しており、ドメインを取得する上では欠かせない役割となっています。では具体的にどんな役割を担っているのか。ここでは「レジストリ」と「レジストラ」について解説します。
レジストリって何?
みなさんがドメインを取得しようと思ったら、ドメインの取得や管理を代行する事業者に依頼するのが一般的です。もしくはこうした事業者の代理店を経由するケースもあります。
そもそも、数多くあるドメインは誰がどのように管理しているのでしょう。ここで登場するのが「レジストリ」です。レジストリとは、世界中で使われている「.com」や「.net」「.jp」などのトップレベルドメイン毎に1つのみ存在する一番上位の機関をいいます。1つのトップレベルドメインに関して全ての情報を蓄積したデータベースを持っており、どのドメインが登録済みかを調べるのに使われています。
ですからレジストリと呼ばれる機関は一つだけでなく、存在するトップレベルドメインの数だけあります。
レジストラって何?
レジストリに対し、「レジストラ」とは何を指しているのでしょう。レジストラはドメインを登録する事業者をいいます。ドメインのデータベースを管理しているレジストリに対して、新たなドメイン情報を登録する権限を持っているのがレジストラです。
つまり、私たちユーザーがドメインを取得しようと思ったら、必ずレジストラを介してレジストリに申請することになります。またレジストラの配下にはリセラーや代理店と呼ばれるレジストラ権限を持たないドメイン管理事業者もたくさん存在しますが、ドメイン取得を依頼する場合は、どこのドメイン管理事業者もレジストラを介してドメイン情報をレジストリに登録することになるのです。
また、レジストラはレジストリが管理するデータベースに自由にアクセスできるよう、レジストリと契約を交わしています。複数のレジストラがレジストリと契約しているため、ユーザーは料金が安かったりサービスが充実していたりするレジストラを選んだ上で、ドメイン取得を依頼することができるようになっています。
「ICANN」という非営利団体についてもぜひ知っておくべきでしょう。「ICANN」とは、ドメインの登録作業やIPアドレスを管理する役割を担う非営利団体です。レジストラになるためには「ICANN」に認定を受けなければならず、「ICANN」の定める規則やポリシーを遵守することが求められます。