ドメイン変更するリスク
サイトをリニューアルする際や、サーバーを移転する際、ドメイン変更を検討する場合もあると思います。ただし、安易なドメイン変更はリスクも伴います。ここでは、ドメインを変更すると、どんなリスクが起こりえるのかについて解説します。
Webサイト訪問者を減らす要因に
検索サイトの中には、これまでの実績や評価などをもとに検索結果の順位を決めているものがあります。これらはドメインごとに評価しているため、ドメインが変わることで過去の実績や評価を失ってしまうリスクが考えられるのです。
人気サイトを運営していたとしても、新ドメインを含んだURLには、これまでのサイトの評価や実績が伴わないため、検索サイトで検索したとしても上位には表示されなくなってしまうのです。その結果、Webサイトの訪問者数が減少し、人気や評判が落ち始めるなどのリスクを引き起こしてしまいかねません。
検索サイトでは一般的に、利用期間の長いドメインは信頼度が高いので検索結果の上位に表示されやすく、新しいドメインの信用は低く見られて下位に表示されてしまうのです。
これまでのドメインを含んだURLが他のWebサイトにリンクとして貼られていると、ドメイン変更後も、リンクからは以前のWebサイトへと誘導されてしまいます。新ドメインを使ったWebサイトへ誘導するリンクが少ないと、必然的にサイトへの訪問者数が減少してしまいます。

新サイトより評価が高い旧サイト
以前使っていたドメインを含んだURLにアクセスすると、Webサイトに「このホームページはURLが変わりました」などというメッセージが表示されているケースが間々あります。こうした旧サイトへの訪問者が多いままだと、検索サイトで検索したとき、新ドメインを使ったWebサイトよりも、以前のドメインを使ったWebサイトの検索順位が上位になることが起こりえます。
中には、新旧どちらのドメインを含んだURLにアクセスしたとしてもWebサイトが閲覧できるように、古いURLにWebサイトを残したままにしているケースがあります。これは新しいURLのWebサイトの評価を落としてしまうので必ずしも好ましくありません。
このようにドメイン変更は、運営するWebサイトに大きな影響を及ぼします。それだけに慎重に検討し、影響を最小化する対策を十分施したうえで移行するのが望ましいでしょう
適切な対処で評価を落とさないように
ドメイン変更は、これまで運営してきたWebサイトの評価を一気にゼロにしかねません。しかし適切な対処法により、Webサイトのこれまでの評価を、新しいドメインを含んだURLのWebサイトへ引き継ぐことができます。
その方法の1つが「301リダイレクト」と呼ばれている方法です。これは、ドメイン変更などによりURLが変更したとき、検索サイトによるWebサイトの誘導や評価を引き継ぐための仕組みです。検索サイトは新しいURLのWebサイトに切り替わったと認識するため、新旧のWebサイトが混在して検索結果に表示されるといったリスクを回避できるのです。
詳しい設定方法は割愛しますが、こうした対処策を把握し、実践することがドメイン変更には不可欠です。取得したドメインを使ってWebサイトを運営する場合、ドメインには必ず評価が伴っていることを忘れてはなりません。これまで積み上げてきた評価を落とすことなく、新ドメインへ引き継げるよう十分注意することが大切です。